老舗の中央亭

 戦前、名古屋で、洋食と言ったら、老舗の中央亭、朝日ビルのアラスカ、観光ホテル、ぐらいのものではなかったか。 そりゃあ、名古屋にだって、得月とか、何とか、上等の、うまいもの屋は、あった。けど、そいつは、脂の好きな僕には、縁がなく、せいぜい、加茂女の豚の角煮ぐらいしか覚えていない。 それが、戦後の...

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八ノ字山の

八ノ字山の八ノ字ゴウロ雪がこんこんふつてゐる

どこのお家《うち》も戸をしめて昼まも夜さも知らん顔

冬の神さま早よ去《い》んであかるい春になつてくれ

八ノ字ゴウロに菫が咲いて雉子がケンケンなく春に

 名古屋ってとこ、戦前から戦争中にかけて、僕は好きじゃなかった。名古屋...

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八戸

八戸宮沢賢治

さやかなる夏の衣してひとびとは汽車を待てども疾みはてしわれはさびしく琥珀もて客を待つめり

この駅はきりぎしにして玻璃の窓海景を盛り幾条の遙けき青や岬にはあがる白波

南なるかの野の町に歌ひめとなるならはしのかゞやける唇や頬われとても昨日はありにき

かのひとにな...

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