久武内蔵助の従弟に当る五月新三郎

 久武内蔵助の従弟に当る五月新三郎は、ある晩、小高坂へ往って親実の邸宅の傍を通っていた。薄月のさした暖かな晩であった。ふと見ると、十六七に見える色の白い女が一人立っていた。人通りのない淋しい路ぶちに、歳のゆかない女の子が立っているのは不思議であるから、(もしや、妖怪ではないか) 新三郎は注意した...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 02:55 pm  

悪人は生け置かんぞ

「悪人を生け置いてたまるか、悪人は生け置かんぞ」 そして、また引っくり返って手足をびくびくと動かしだした。僧は一生懸命になってお経を唱えた。僧の顔には汗が出ていた。「悪人を生け置いてたまるか、悪人は生け置かんぞ」 小供はまたこう叫びながら、体を悶掻《もが》いて畳の上を転げ廻った。「悪人を生け...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 02:54 pm  

非常に人の同情を惹いた

 親実はじめ八人の死は、非常に人の同情を惹いた。それと共に親実の小高坂《こだかさ》の邸や木塚村の墓所には、怪しい火が燃えたり、弾丸のような火の玉が飛んで、それに当った人は即死する者もあれば、病気になる者もあった。これは八人の怨霊であると云いだした。八人御先、この恐ろしい八人の怨霊の噂は、大高坂を中心...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 02:53 pm  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0117 sec.

http://universal-unity.com/