勇《いさむ》ちゃん

 勇《いさむ》ちゃんは、お家《うち》の内《なか》をのぞいていました。光子《みつこ》さんは、タマが出《で》てこなければいいと思《おも》いました。出《で》てきたら、また勇《いさむ》ちゃんがだいたり尾《お》をひっぱったり、いやだといって逃《に》げるのをむりにおさえて、外《そと》へつれていってしまうだろうとしんぱいになったからです。「きっと、おじいさんのところでしょう。」と、光子《みつこ》さんはいいました。 勇《いさむ》ちゃんは、光子《みつこ》さんの家《うち》でいちばんおじいさんがこわかったのです。だから、もうそれっきりねこのことをいうのをやめてしまいました。「光子《みつこ》さん、遊《あそ》びにいこう。」と、勇《いさむ》ちゃんがいいました。「ええ、いきましょう。」 光子《みつこ》さんは勇《いさむ》ちゃんと肩《かた》をならべて、木戸《きど》をあけて、きらきらと日《ひ》が草木《くさき》の葉《は》にかがやいている往来《おうらい》の方《ほう》へと出《で》ていきました。あちらには、年《とし》ちゃんやよし子《こ》さんたちが遊《あそ》んでいました。すぐに、みんなはいっしょになりました。「原《はら》っぱへポチをつれて、きちきちばったを捕《と》りにいこう。」と、勇《いさむ》ちゃんがいいました。 ポチはみんなのすがたを見《み》ると、とんできました。そして、いきなり勇《いさむ》ちゃんにとびついて勇《いさむ》ちゃんの顔《かお》をなめたりしました。 原《はら》っぱへいくと、ほかにも子供《こども》たちがいて、きちきちばったを追《お》っていました。また、ほかの女《おんな》の子《こ》は、じゅず玉《だま》を取《と》ってくびかざりなどをつくっていました。

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